ヤマガラの「カメラあと付け巣箱」による観察研究

Ⅰ 2019年夏 巣箱の制作と設置

私達理系生徒で、2019年度も本校定番の「ヤマガラ・シジュウカラ巣箱」を
制作して、校庭に設置しました。
これまで先輩達は、巣箱内にカメラを入れて木に取りつけてきましたが、経済的
制約で個数は限られます。そこで、もっと効率よく巣箱内動画観察が運営できる
方法はないかと考えました。春になって、巣箱に鳥が入ったことを確認したあと、
素早く木に登ってカメラを内蔵できるようする工夫を、今回は課題として考えてみました。


チームワークを発揮して巣箱を制作しています




カメラを取り付ける板を作っているところです。
このパーツは、将来巣箱に鳥が入った時に、
木の上で差し込む部分です


巣箱の設置は、巣箱に鳥が入ったあとに作業がしやすい木を選ぼうということに

なっていたのですが、女子班が選んだ木は、割りと高い木でした・・。




木の上で作業をするのは主に男子になるのですが、みんなで安全確認です




写真ではわかりにくいですが、鳥の入った部屋を開けずに、
あとでカメラだけを差し込めるような巣箱になっています


これから秋冬に、ヤマガラやシジュウカラが巣箱の下見に来てくれるかもしれ

ません。お待ちしてま~す。





Ⅱ 2020年春

ついに私達がつくった巣箱にヤマガラが入ってきました。
ヤマガラは、巣材を運び入れ、卵を産んでいるようでした。
本当は産卵が終わった時点で、親鳥が巣箱から出たタイミングで木に登り、内臓カメラを設置する予定でした。
巣箱はそのために、すばやく作業ができるように、設計していました。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために休校となり、
「卵のある巣箱に途中でカメラを入れる」という最もスリリングな作業は自粛することになりました。
細々と、従来の巣箱の外からの観察を続けることにしました。

ヤマガラの巣箱への出入り
( ↑ クリックして動画を見てください)


はじめてヒナの声が聞こえたのは、4/10でした。
静かな学校で、ヤマガラは健やかに子育てをしています。



えさ取りに向かう親鳥



人間の様子もしっかりと見ているヤマガラ


5/9 ついに巣立ちを迎えました
( ↑ クリックして動画を見てください)




Ⅲ 2020年秋


私達は巣立った巣箱の中を観察し、予定通りカメラを入れる実習はやっておこうと、木に登りました。


巣材には多くのアリがいました。


テニスボールのフェルトのようなものも使って、巣を作っています。


最後にカメラの投入を試みました。


パソコンで実験の成功を確認できました。
本当なら春にこの時点で卵が映って、歓声をあげていたはず・・。
でも、無事にヒナが巣立ったので、巣箱を制作した私達の研究は大成功です!


昨年度以前の巣箱研究まとめ(HP掲載済分)