4.「顕微鏡の箱を利用した2部屋分離型巣箱」の制作
・顕微鏡の箱の利用の理由
1.学校にたくさんの顕微鏡の箱が余っていることに注目。
木でできていて、古く、大きさが巣箱にちょうどよい。
2.同じ規格のものを量産できる。
・正面の巣穴のところで、上の部屋と下の部屋に分けて蓋が開くようにした。
・下の部屋は、親鳥が巣材を運びこんで、巣をつくるための部屋である
・上の部屋は、親鳥が巣材を運びこんで、巣にすることを決めた時に、
あとから木に登って、カメラを設置するための部屋である。
・カメラは最初から内臓させておくわけではないので、安く簡単に制作でき、合計9個作り、
元々作っていたカメラ内蔵型のものとあわせて、11箱体制で研究を開始した。
正面 側面 後ろ
顕微鏡の箱に穴をあけたり、上下の部屋に分けて蓋が開くようにするために板を切るのが難しかった。
後ろからカメラのコードがちょうど出せる穴をやすりで削って、鳥が入った時にすぐに観察が始められるようにもした。
慣れない作業が多く、作るのに手こずった。
結果と考察 (2012年冬〜2013年春)
・鈴蘭台高校に戻ってきて、11箱の巣箱を設置したが、そのうちの2つにヤマガラが入った。
片方は、「校舎の近くに設置したオリジナル木工制作巣箱」。もう片方は、「菊水山への山道に設置した顕微鏡箱改良型巣箱」である。ある程度の数の巣箱を設置した結果、ヤマガラを観察することができたと言える。また、カメラをあとで取り付けるタイプの巣箱を使ったことによって、山中の調査が可能になり、ヤマガラが観察できたと言える。